2011年12月12日(月)
東京都の最高峰である『雲取山』へ登ってきた。
以前から頭にあった計画では、鴨沢を基点とした周回コースを歩くものだった。しかし当日は朝寝坊をしてしまい、途中渋滞に巻き込まれ、鴨沢着が9時過ぎ
陽の短い今の時期にそれは無理だと思い、‘小袖’からのピストンをすることに決めた。
奥多摩湖畔である鴨沢バス停から急坂を上って小袖方面に入るのだが、橋を渡って直ぐを右折してしまうと、次の右折が鋭角で道が細いために曲がれないので、鴨沢バス停を‘お祭り‘方面に向かって過ぎた最初の道を右折するとスムーズに小袖方面へと登って行ける。
そしてここが‘小袖’駐車場と思い歩き始めたが、地名としては‘所畑’なのかな?
駐車場入口付近にあった標識にも、小袖はもっと奥を指している。
私の持っているエアリアマップが12年前のものだからちょっと間違えているかも?
出発は09:56になっていた。
駐車場から舗装路を標識の方向へ5分程度進むと、この登山口が現れる。
最初は暗めの針葉樹林帯をなだらかに登っていく。
すると明るい広葉樹林帯が出てくる。
さらに進むと針葉樹と広葉樹が混ざった場所となり、陽射しが通らない北斜面にはうっすらと積雪
登山道も凍結している。
ずーっとなだらかにじっくりと登って行くので足への負担は少ない。下りは走れる感じ。
あ、でも今日は積雪を考えてハイカット登山靴なのだ。
『近道』の看板が出ていたので、従うように右へ登って行くことにした。ここから初めての急登だ。
頑張って登ると額から汗がポタポタと落ちてくる。
この辺りになると、日向でも雪は融けないようだ。
七ツ石小屋へ到着。
展望が開け、小屋前は広場のようになっている。休憩には絶好のポイントだ。
小屋は平日でも営業している様子。
気温は低くても、急登で汗をかいた後だけにビール
が好きな人はそそられるんだろうなぁ。
小屋の直ぐ上には『七ツ石山』経由と『ブナ坂』経由雲取山の分岐。
時間は11:22。
下山遅れが心配なので、ブナ坂経由で登る。帰りは時間を見ながら七ツ石山経由で下りようと考えた。
標識の横辺りに水場がある。
一杯ごちそうになった。とても冷たくて、少し雪のような味がした。
ブナ坂へ通じる道はなだらかなトラバースルート。
道が凍結しているので、崖側に落ちないように少々気を遣う。
しばらくすると途中で先ほど分岐で『近道』を選んだ道と合流する。
七ツ石山に最初から登る予定がなく、七ツ石小屋や水場にも用がないのなら、近道の急登を登る必要はなかったようだ。
あの看板はひょっとして小屋への誘導かな?
冬は木々の葉が落ちて展望が開けるので、この道からも遠くアルプスの峰々が望める。

七ツ石山・唐松林道・雲取山との分岐に到着。
一面が雪に覆われており、気持ちのいい広場になっていた。
ブナ坂は広い尾根道だ。
今日は風がなく、陽射しがサンサンと降り注いでいるので一段と快適だ

左手の視界がずっと開けており、富士山や南アルプス?を眺めながら歩くことができる。
富士山をズームアップ
左斜面が太陽の陽射しを受け、キラキラと煌めいているのが肉眼ではよくわかるのだ。美しい

遠方に連なる白き高峰がアルプスだ。
後ろに雲取山ピークが見えた!と勘違いして写した1枚だ。
後ろの山は1813mピークでまだまだ手前。

写真中央をよ~く見てもらうと、鳥が盛んに実を突いているのだ

雲取奥多摩小屋に到着。
ここには『まき道』を示す標識があった。
きちんと地図を確認していなかったので、小雲取山をまいてしまうと思い、天気も良いことだし、往路は全て尾根道を選んで歩くことにした。
するとガレた今日一番の急登となる。
登り切って振り返ると、歩いてきた尾根道と、七ツ石山の山頂が見えた。
ここは名も無き1813mピークだった。
ここから一旦少々下ることになる。
…正直いって、展望はここに登らなくてもよく見えるので、体力的に厳しい人や時間が無い場合には、小屋からの分岐で『まき道』を選んだ方が賢明と思う。

そして小雲取山への登りは結構キツイ。
最初はこれを登りきれば
と勢いもつくのだが、
まだまだ続く登りに、いつになったら見えるんだろう?ってことになる。
富田新道との分岐。
標識は見当たらなかったが、ここが『小雲取山1937m』ということになるのかな。
一番奥のピークに小屋が見えた

小屋前の登り斜面が最後の急坂だ。
近くで見るとなんと立派な避難小屋
『雲取山頂避難小屋』という名称だ。
少し下った所にトイレも設置されており、管理の人が掃除をしていた。
入口に荷物などがあったので、中は覗かず小屋を回り込むようにスルーして、山頂へ一直線。

雲取山 2017.1m 12:39着。 東京都の最高峰だ
風が強ければ広い尾根道は辛い。
曇りなら展望を眺めることはできない。
こうしてお天気に恵まれた中を登らせてもらえることに感謝したい。

山頂記念撮影
ポカポカだけれど、長居すると汗が冷やされて直ぐに寒くなる。
栄養・水分補給をして16分の休憩で下り始める。
下りは何ヶ所かある、尾根道とまき道を適当に利用しながら快適に下る。
最初の急なところだけ4本爪アイゼンを使用したが、なくても大丈夫な程度。
雲取奥多摩小屋の前に木彫りの人形があった。
まるでトトロのようで可愛かった。
この子はテーブルの上にお座りしていが、猫のような、犬のような、人間の顔のようにも見えてしまう

午後の陽射しは柔らかい。
明るい時間に下山できることが確実となったので、七ツ石山経由で下山することにした。
七ツ石山ピークまでは大した距離ではないが、急登で一気に上がる。
七ツ石山 1757.3m
雲取山では3名2組の男性登山者と重なったが、ここはお一人様だった。
ただ、あちらこちらに動物の足跡が…
鹿やウサギかな?
草陰からはガサゴソと音が聴こえてくる。
ワクワクする
残念ながら姿は拝見できなかった。
振り返ると、ブナ坂の尾根についた雪と、一番高い雲取山が眺められた。
七ツ石神社 かなり古めかしい感じ。
一礼して通り過ぎる。
途中、石尾根と七ツ石小屋&鴨沢方面への分岐標識を確認し、七ツ石小屋経由の鴨沢方向へ下る。
途中、途中の木々にこうした木造りの鳥箱が設置されている。
下山はなだらかで道が良いのでとても楽だ。
最後の分岐で「あれ?往路と違うな。」とはわかっていたが、標識に『小袖』と書いてあったので、そちらへ下りてみた。
すると3分足らずで舗装路に下りてしまった。『小袖登山口』と書かれてあった。
小袖には集落があり、駐車場といえるのか、道路が広くなっているところが1ヶ所あり、そこに1台駐車中の車があった。3~4台は停められそうだ。
でも私が停めたのはもっと下。なんだそれなら登山道を下った方が快適だったなぁ~と思いつつ、舗装路をジョグで下りながら所畑の駐車場へ戻った。
【コースタイム】
往路;所畑駐車場?09:56→登山口10:00→近道分岐11:07→七ツ石小屋11:19→七ツ石山・唐松林道・ブナ坂(雲取山)分岐11:38/11:40→雲取奥多摩小屋12:03→1813mピーク12:08→小雲取山→雲取山頂避難小屋12:37→雲取山12:39
復路;雲取山山頂12:55→雲取奥多摩小屋13:17/13:20→七ツ石山・唐松林道・ブナ坂(雲取山)分岐13:37→七ツ石山13:47/13:53→石尾根分岐13:57→七ツ石小屋14:03→小袖登山口14:45→所畑駐車場14:55
奥多摩湖は緑色の湖面が美しかった。湖畔を走らせながら
『小菅の湯』へ向かう。
大きくて立派な建物だった。
物産店の別棟もある。
エステにマッサージ、お食事処、宿泊施設も備えている。
入浴料は3時間までで¥600
女湯は長~い廊下の一番奥。
サウナ、寝湯、ジャグジー、露天風呂と揃っており、洗い場の数も多い。
温泉
は無色透明だが、ぬめり感があってお肌がツルっとするイイ感じ。
内湯に人がいたので、慌てて撮影
雲取山には10年前位の冬に1度登ったことがある。
1月だっただろうか、積雪が深く、天気は曇りで真っ白で展望はなかった。その時は雲取山荘へ1泊したのだった。こたつだけが暖かかったことを覚えている。
展望の良い山には、やはり晴れを狙って来なければもったいないなぁと改めて思う。
奥多摩~秩父と縦走路は多数ある。夏は暑くて来られないので、春頃までにまた違うルートを歩きたいと思う。
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